# 地元のお祭り
# 獅子舞
# 歴史
# お宿と大当番
# 俯瞰の目
# 子ども獅子舞
# 送り手と受け手
皆さんこんにちは。
前回のブログからとても時間が経過してしまいました。
申し訳ございません。
10月に開催した合同展示会がお陰様で大盛況となり、
今なお、忙しくさせて頂いています。
今回のブログはつい先日無事に終わった、
2024年の地元のお祭りについて少し語らせて頂きます。
私が住んでいる上富田町朝来地区では現在、
6つのブロックのお祭りの支部があります。
家のすぐ近くの櫟原神社(いちはら)へ毎年、
11月23日に各支部ごとに獅子舞やおみこしなど奉納する事になっています。
一般的には秋祭りと言われますが、暦上はどちらかと言えば冬祭りみたいなものです。
私が所属する朝来第四支部はその中でもおそらくもっとも歴史があり、
私が管理しているお祭りの資料から推測しても、
少なくとも150年以上は経過しているとても古いお祭りになっています。
私たち、第四支部は11月21日から22日の宵宮(よいみや)、
そして23日の本宮(ほんみや)までの3日間で
地元の約300軒のお家の無病息災、家内安全を願い、
獅子舞を舞わせて貰っています。
私自身は今、踊りを任せている青年たちのバックアップをする
宿老会に属してまして、通年はたまに練習場へ行って、
太鼓を叩いたり踊りの指導をする程度でした。
しかし今年は例年になく、理由があって
11月初旬から始まった獅子舞の練習から本番まで、
ガチンコでフル参戦することになりました。
理由その① 「お宿と大当番」
毎年お祭りをするのに欠かせないのが「お宿」といって
祭り全般のお世話係という役割を持っています。
基本、宿老会のメンバーの誰かが「お宿」を引き受ける決まりです。
少し前まではお宿になると
それは、それは大変名誉でもあり、めでたくもあり、しかしとても大変なお役目でした。
この10数年前からは年を追うごとに立候補者も少なくなり、
継続が難しそうだったので、お宿の決め方やあり方、役割、資金的な事も含め、
私たちで「誰もが出来るお宿」というコンセプトを決めて大改革しました。
6つの支部にそれぞれのお宿さんが居る訳なのですが
毎年、順番で「大当番」という役割を受ける事になっていて、
受け持った年のお祭り全体の中心的な役割を担っています。
今年はうちの第四支部がその大当番に当たり、
お宿は昔から一緒に祭りをしている後輩だったので
自分なりに盛り上げようと思い頑張りました。
理由その② 「継承の難しさ、そしてこの先へ継承させるためには…」
現在私たちの支部だけでなく、もう数年前から大きな問題なのですが、
実動部隊である青年団が新しく加入する人が少なくなり、
どこの支部もとても継続が難しくなってきています。
また、時代の流れなのかもしれませんが、
毎年、宵宮、本宮とも観覧いただく方が
少なくなってきているようにも感じています。
自分自身、うちの祭りの中では現役からのたたき上げのメンバーの一人で、
立場的には踊りだけでなく、運営全体の指揮を取ることを求められています。
まだ若く、現役で実動部隊であった時、最初は気づきませんでしたが
お祭りを継続していくためにはいくつかのポイントが不可欠になります。
- その歴史と意味合いを知る(なんの為のお祭りか?)
- 踊りや鳴り物の技術の向上(伝統芸能)
- 踊り手よりも大事なのは我々を見守ってくれる地域と観覧者
- みんなが楽しい年中行事
この話を最初したとき、周りの若いメンバーからは随分と反論されましたが、
毎年毎年言い続け、少しずつ理解して貰い、
今ではかなり浸透してきたので運営自体も楽になってきました。
今年、毎日練習場へ行った理由の一つに「子ども獅子舞」があります。
もう20年以上も前になりますが、仲間たちで相談し、
地元の子どもさんたちの参加を決めました。
遠い昔では「女性は参加できない」とか「子どもは参加できない」とか、
意味の分からない決まりごとがありましたが、
そんな理不尽なしばりはかなぐり捨て、
次に進むためにと、お子さんや女子の参加も出来るお祭りにしました。
そして今年は大当番という役割で、一番最初に獅子舞を踊る時、
子どもたちにも踊って貰おうと決め、その踊りの指導者として
私が出ることになったのでした。
子どもたちへの指導は青年たちとはまた違い、ある意味新鮮で、
すぐに手ごたえを感じられ、毎日がとても楽しいものになりました。
ついつい私自身が前のめりになることも多々ありましたが、
お祭り当日、一生懸命踊っている子どもたちを見て、目頭が熱くなりました。
こんな理由があり、今年は練習から本番まで楽しく参加させて頂きました。
そんな今年のお祭りもあっ!と言う間に過ぎ去ってしまいました。
朝早くから町内を歩き、時には景気付けで昼間からお酒を飲んだり、
場を盛り上げるために数年前から始まった寸劇?の為に
顔を白くしたり黒くしたり、
21日から23日までは普段の生活では絶対に出来ない、非日常的な世界なのですが
祭りという行事だからこそできる、不思議な空間なのですね。
そして参加した者にしか分からないのですが…、
全てが終わった後には年齢に関係なく、皆で健闘を喜べるのがとても魅力です。
古き時代から脈々と続く、歴史と伝統。
さらに存続をするために毎年、改革を試みながら変化し、
ずっとこの先へも継承していかなければと、祭りの後に想いにふける私でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
もう2024年も僅かとなりました。
季節も一気に寒くなったのでご自愛くださいね。